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咄嗟に背を向けてロイの視線から逃れたものの、それは不自然だろうと後悔する。
さっきはあふれる思いに自然に抱きついてしまったが・・・・・・
しかも、別れる前には大告白大会を繰り広げてしまっているのだ。
『だ、だって・・・・・もう会えないと思ったから』 『そういえば・・・・・アレ、今でも入ってるのかな?』
突然かけられた声に、自分の考えに入り込んでいたエドは飛び上がりそうになった。 『うわっ!?いつの間に〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!って・・・・・・あれ??』
自分を見下ろす瞳になにやら不穏な色を見て・・・・・・エドは動きを止めた。
「たい・・・・・・大総統?」 ロイの問いの意図が分からず、エドは首を傾げながら、正直に話した。
「?・・・・・・・今、考えてたのはあのバカでかい机のことだけど?」 不機嫌そうな顔をしていたロイは、エドの言葉にますます顔を顰めた。
「そう。ちょっと引き出し、開けていい?」
ロイの返事を待ちきれないように、足早に机に近づく。 「あれ?」
目当ての物が見つからず、沢山付いている引出しをくまなく開けては閉じる。
「ない・・・・・」 訝しそうに近づいて来て問い掛けるロイに、向き直る。
「甘いお菓子が入ってない」 あれほど甘味中毒だった男が甘い物を絶ったなど・・・・・にわかには信じられない。
「なんで?・・・あっ、もしかして虫歯?!それとも・・・・・本当に糖尿になっちゃった?!」
食べすぎで、健康を害してドクターストップでも食らったのか? 「いや、違うよ・・・甘い菓子を美味しいと感じられなくなってしまってね」
食べるのを止められたわけじゃなくて、食べたくなくなってしまったんだ。 「そんなことより、君に聞きたい事がある」
「・・・・・何?」 念を押して聞いてくるロイに少々カチンとくる。 「言っとくけど、オレはホイホイと好きな相手を変えるほど器用でも、尻軽でもねーよ!!」
アンタじゃあるまいし、とっかえひっかえなんてできるわけが・・・・・ 『ちょっと待て、オレ!これじゃあ『今でも好きです』って告白しちゃったようなもんなんじゃ?』
おそるおそるロイの顔を覗き見ると・・・・・ ボン!!
そんな音がして、とうとう自分が爆発してしまったような錯覚に陥る。 『あの顔は、反則だろ・・・・・・』
エドが真っ赤な顔で瞳を潤ませながら、心の中で猛抗議していると、 「それは・・・・・・あの時の君の告白は、まだ有効だと考えていいのかな?」
耳元で囁かれる声に、エドの体が震える。 「答えてくれないか?」 金色の頭に優しく口付ける。
「エドワード・・・」
抱きすくめられて、甘い声で囁かれ、髪を撫でられ口付けられて―――
「・・・・そうだよっ!今でもアンタのことが好きなんだ!!」
勢いをつけて怒鳴るように言った言葉は、だんだん小さくなり・・・最後は消えそうなほど小声になる。
「君がまだ私を好きでいてくれて、嬉しいよ」 華奢な体を、抱きしめる。
「もしかして、君は昔の恋心など棄ててしまっているかもしれないと・・・不安だった」 だが・・・・・甘い考えだったと思い知る。
「君がハワードに抱きついた時、体中の血が沸騰するかと思った・・・・・」 ゆっくりと抱きしめ、腕に力を込める。 「本当に、君がまだ私を好きでいてくれてよかった・・・・・もう、とても手放せそうにない」 ロイは目を閉じて、エドの金糸に顔をうめた。
耳元で、熱く囁かれる言葉に、エドは呆然とした。 エドは只々、体をロイに預けたまま呆然としていた。
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す、すみません・・・次こそ終わりとか言っておきながら・・・続く。(オイ)
構成上、ページを改めたかったのと、どうせなら『]』で終わろうかと(笑)
次回こそ絶対終わります!!(←嘘ばっかついてるので、信じてもらえなさそうだ・・・汗)